どうも若旦那です。
今日は温泉の話。
たまにご質問いただく「アトピーに効きますか?」について。
ご存じ?温泉法の一部改訂
2014年7月に温泉法の一部改訂がありました。
だいぶ前ですね。
硫黄泉と酸性泉に関して、泉質別適応症(効能)として「アトピー性皮膚炎」が追加された。
なんのこっちゃ?とういうことで、まず温泉の適応症について
一般適応症
一般適応症は泉質を問わず温泉療養で得られる効能のことです。
例えば、「筋肉・関節の慢性的痛み・こわばり」「疲労回復・健康増進」など。
温泉によって湯冷めしにくくなることで体が改善される症状のものが多いのではないでしょうか。
泉質別適応症
温泉に含まれる成分は塩化物泉、硫黄泉、炭酸水素塩泉、酸性泉など泉質ごとにそれぞれ違います。
となると、泉質ごとに体に効いてくる症状も異なるわけです。
泉質固有の効能を泉質別適応症と表示されます。
例えば、塩化物泉なら皮膚に塩分が着くので保温・循環効果があるとか。
最初にもどると、硫黄泉と酸性泉は殺菌力が強く、皮膚の細菌やアトピー原因物質を取り除くとされたことから、泉質別適応症に「アトピー性皮膚皮膚炎」が加わったことになります。
さらに泉質別の適応症はこんな感じ。
環境省-「あんしん・あんぜんな温泉利用のいろは」より転用
ホントにアトピーに効くのか?
一番の疑問はココ。
本当に効くのか?
その疑問を解消すべく検証した人物が一人。そうです、当館若女将です。
検証というか毎日お風呂に入ってただけですが・・・。
当館の温泉は2種類「単純硫黄泉の不動の湯」と「含硫黄・ナトリウム・炭酸水素塩泉の越後の湯」。
どちらも硫黄が含まれた温泉です。
ふたつの源泉 – 【公式】越後屋旅館|宮城県 鳴子温泉郷 川渡(かわたび)温泉
そして何を隠そう若女将は小さい頃からアトピー持ちでそれも結構ひどい方なのです。
さかのぼること8年前、結婚して埼玉から川渡に引っ越してからが検証スタート。
検証スタート
初めは毎日温泉に入ることに不安もあった若女将。
まずは体が温まりすぎると痒くなりやすいので、長湯はひかえます。
本来湯上がりは温泉成分を体に残すため洗い流さない方がよいとされていますが、硫黄によって肌を乾燥させる恐れもあるので最後はシャワーで洗い流すことに。
さらに湯上がり後には保湿クリームやお医者さんに処方された薬を塗ってアフターケアーも万全に。
するとあれよあれよという間に肌は綺麗になりっていくではありませんか!
おおよそ1年くらいでしょうか、子供の頃から20年以上付き合ってきたアトピーがお医者さんの薬もほぼいらないほどに改善されました。
温泉すごい!!
ということで、これは・・・効いてる!?
若女将には効いたが…
若女将にはばっちり効いたようですが、長年アトピーに悩んでいた本人いわく
「うちの温泉が自分に合って良かった」とのこと。
これは大きいかもしれません。
ここまであおっておいて無責任なようですが、
「泉質別適応症にアトピー性皮膚炎が含まれたこと」イコール、「アトピー性皮膚炎に絶対に効く温泉」ではないということ。
若女将の改善の理由が温泉にあったとは言い切れないのも事実。
さらにアトピーにもいろいろな原因があるので一概には言えません。
また適応症とは逆に禁忌症があり硫黄泉には「皮膚・粘膜の過敏な人」という表記もありますし、お医者さんによっては温泉は絶対ダメと言われる人も多いです。
ただ温泉も生き物。
同じ硫黄泉でも源泉が変われば、全くの別物です。
しかもここは鳴子温泉郷、源泉数は370本以上。
もしかしたら、あなたのアトピーに効く温泉があるかもしれません。
アトピー療養に温泉をお考えの方へ、まとめ
- まずはかかりつけの皮膚科医に相談
- 硫黄泉・酸性泉イコール「アトピー性皮膚炎に絶対に効く温泉」ではありません。
- 個人差はあるが、人によってはアトピーに効くことがある。
- まず入るなら刺激の少ない優しい硫黄泉から。当館なら単純硫黄泉の「不動の湯」へ
- 体がほてりすぎるとかゆみが増す場合があるので長湯はしない。
- 入浴後は肌に着いた温泉をシャワーで流す。さらにクリームなどで保湿する。
- 1度の入浴だけでなく、定期的な入浴が望ましい。
- 肌に異常を感じたら入浴はやめる。